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RRS(Rapid Response System)

施設紹介

北里大学病院

Last Updated: 2020/6/26
北里大学病院
病床数
1033床
医師数
591名(2018年度)
チーム形態
MET・RRT・CCOT
現場へ行くメンバー
医師、看護師、その他 1~3名
運用時間
24時間365日
コール方法
専用PHS、番号あり。Rapid Response Teamへの直通電話です。

起動基準

気道 気になる音、挿管チューブ、気管切開カニュラの問題
呼吸 呼吸困難、努力呼吸、不規則な呼吸
呼吸回数 10回/分以下、25回/分以上
SpO2 92%以下、もしくは計測不能
循環 脈拍数 120/分以上、50/分以下
収縮期血圧 200mmHg以上、90mmHg以下
尿量 4時間で50ml以下
意識 急激な意識状態の悪化、覚醒しない患者
患者に対して何か心配な時、急性の明らかな出血、治療に反応がない

※Single Parameterの起動基準を採用しています

対応の最初の5分で心がけていること

①RRS起動の一件は、病棟スタッフが、非常に多くのハードル(困難)を越えてもたらされた1つのコールです。まず病棟スタッフへの敬意を忘れずに対応し、連携します。
②DNARオーダー、ICU入室を含めた治療制限が明確でない場合も多く、まず注意するべき点と思っています。
③RRS起動の原因を考察する前に、蘇生(ABCの確立)かどうかを判断します。その場合、蘇生と情報収集は同時進行します。

実績

①年間RRS起動件数(と月平均1000入院当たりの起動件数) 2014年度 261件、2015年度 410件(15.3)、2016年度 529件(19.7)、2017年度 704件(26.2)、2018年度 875件 (32.7)、2019年度 967件(36.4)でした(Code Blueを1%程度含んでいます)。
②1000入院当たりの<予期せぬ心停止、予期せぬ死亡>は2016年度 <1.8, 0.8>、2017年度<1.2, 1.0>, 2018年度<1.3, 0.5>, 2019年度<1.2, 0.4>で、継時的に減少の傾向にあります。 なお予期せぬ心停止、死亡とは、DNARではない、and/or 蘇生努力のなされた心停止、死亡事例と定義しています。詳細については会議で決定しています。医療事故調査制度の「予期せぬ~」とは意味が異なることに注意して下さい。MEWSの平均値は開始時5点台でしたが、最近は4点台前後に低下してきました。

メッセージ

①RRSに必要とされる要請件数25件/1000入院を恒常的に超えるようになってきました。
②院内ICUとの一体運用で、RRS経由ICU入室がスムースに行われています。RRS起動症例の10-20%がICU入室となっています。
③RRS起動症例のフォローアップは、Respiratory Support Team (RST) ラウンドで行っています。
④Process Improvement Component相当の会議を毎月開催し、RRS件数、予期せぬ死亡件数を決定し、リスクマネジメント委員会に毎月報告しています。すなわちアウトカムが出せています。
⑤医療の質・安全推進室の協力、連携があります。
⑥新入職員オリエンテーション、RST・RRTリンクスタッフ会、医療安全ラウンド、医師実務者会議、医学部4年生講義を通して、病院全体の底上げを行っています。
⑦RRT出動者養成の実習を行い、メンバー教育を行っています。
⑧TeamSTEPPS®に基づいた、急変シミュレーションを病棟ごとに実施しています。「RRSが安全な病院であることに寄与している」と、胸を張れるよう頑張っています。見学随時受付ています。種々の交流、大歓迎です。

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